物忘れ・認知症について
物忘れと認知症はまったく異なります
物忘れは、誰にでも起こる老化現象の一つです。加齢に伴って脳の機能が衰え、物忘れが多くなります。一方、認知症は脳の障害により認知機能の低下が起こっている状態を指し、単なる物忘れとは違い予防と早期の対応が求められます。当院では、物忘れがあるかたや、認知症のかたを対象に専門的な診療を提供しております。気になる場合は、早めにご相談ください。
CONSULTATION
このような症状、
お悩みはご相談ください
- 物忘れが多くなった
- 同じことを何度も言う
- 人の名前を覚えられない
- 趣味を楽しめなくなった
- 最近の出来事を忘れてしまう
- 気分が落ち込んでいる
- 約束を忘れてしまう
- 言葉がなかなか出ない
- 料理の手順を忘れてしまった
- 急に怒りっぽくなった
認知症の種類
アルツハイマー型認知症
認知症の中でも多く診断されるタイプです。アミロイドβというたんぱく質が脳に蓄積することが原因の1つと考えられ、神経細胞が徐々に減少し、脳が萎縮することで記憶や思考能力が低下します。初期症状は物忘れが多く、比較的ゆっくり進行し、日常生活での介護が必要となるケースも少なくありません。
脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が原因で脳機能が低下することで、認知症の症状が現れます。認知症全体のおよそ2割を占め、男性に多いのが特徴です。脳血管障害が起こった部位や程度によって、記憶障害、言語障害、手足の麻痺、感情の変化など、さまざまな症状が現れます。
レビー小体型認知症
アルツハイマー型認知症の次に多く診断されるタイプで、「レビー小体」と呼ばれる異常なたんぱく質が、脳の神経細胞に蓄積することで発症します。認知機能の変動、睡眠中の異常行動、手足のふるえ、筋肉の硬直などのほか、幻視や抑うつ状態、便秘や頻尿、発汗異常などを伴うこともあります。
前頭側頭型認知症
脳の前頭葉と側頭葉が萎縮するタイプの認知症です。原因は特定されていませんが、ある種のたんぱく質の過剰な蓄積が関係していると考えられています。アルツハイマー型認知症などに特有の記憶障害よりも、人格や行動の変化、言語障害などの症状が目立つのが特徴です。
特発性正常圧水頭症
高齢者に多く、原因が特定できない疾患です。脳と脊髄の周囲を満たしている脳脊髄液の流れが悪くなり、脳内に過剰に溜まって脳を圧迫している状態です。歩行障害、物忘れ、思考力や集中力の低下、無気力などの症状が現れが見られます。さらに、脳の病変により頻尿になることで、失禁してしまう場合もあります。
慢性硬膜下血腫
頭部を打撲したことで、脳を覆う硬膜と脳の間に徐々に血液が溜まってできる血腫のことです。高齢者に多く、血腫は数週間から数ヵ月かけて形成されます。頭痛、物忘れ、判断力の低下、意欲の低下、手足の麻痺、歩行障害などのほか、言語障害や尿失禁などさまざまな症状を伴います。
加齢による物忘れと認知症の違い
物忘れと認知症は、
さまざまな違いがあります
| 加齢による物忘れ | 認知症 | |
|---|---|---|
| 原因 | 脳の老化 | 脳の疾患 |
| 特徴 | 出来事などの一部を忘れるが、きっかけがあれば思い出せる | 出来事などをすべて忘れ、きっかけがあっても思い出せない |
| 本人の自覚 | あり | なし |
| 症状の進行 | すぐには進行しない | 徐々に進行する |
| 日常生活での支障 | さほど問題にならない | かなり支障がある |
当院の治療法・処置
お薬による治療
認知症そのものを完治させるお薬はまだありませんが、症状の進行や記憶力の低下を緩やかにするお薬(抗認知症薬)の処方を行います。また、ご本人の状態に合わせて、不安な気持ちを和らげるお薬や、穏やかな睡眠をサポートするお薬などを組み合わせることもあります。お薬との相性は患者さん一人ひとり異なりますので、効果や体調の変化を丁寧にお伺いしながら、そのかたに合った処方を一緒に見つけていきます。
ご家族へのサポート
認知症のかたを支えるうえで、ご家族の存在は非常に重要です。ご本人が持つ能力やプライドを尊重し、できる限り自立した生活を送れるよう見守る姿勢が、ご本人の心の安定につながります。日々の関わり方で悩んだり、介護の負担に戸惑ったりした際は、決して一人で抱え込まないでください。私たちが専門家としていつでもお話をお伺いし、具体的なアドバイスを提供します。
介護・福祉サービスとの連携
住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、公的な介護・福祉サービスを上手に利用することが大切です。介護保険を申請することで、ヘルパーに自宅での生活を支援してもらう「訪問介護」や、日帰りで施設に通う「デイサービス(通所介護)」などを利用できます。どのようなサービスが必要かわからない場合も、当院が地域のケアマネジャーや専門機関と連携し、ご本人とご家族にとって適切サポート体制を一緒に考え、構築するお手伝いをいたします。